小説
□赤池くん、保護者になる。
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僕の名前は赤池章三。
ここ祠堂の風紀委員長である。
ただでさえ仕事が多く大変な僕なのだが、
「章三、今日も頼まれてくれないか?」
アルミフレームの眼鏡を押し上げてそう言った僕の相棒、ギイこと崎義一からの仕事が7割だったりする。
しかも、それはほとんど葉山絡みなのだ。
「…はいはい。ゼロ番な」
「今の間はなんだよ」
少し不機嫌そうにギイが言う。
「別に?何か問題でもあったか?」
しれっと言うと、ギイは僕に借りをいくつも作っているのでそれ以上何も言ってこなかった。