大和撫子だもんっ!!
□*3*一輪の花
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「……ヤマトなぁ……。」
リュウガは、船長室で、一人考え込んでいる。
目の前の地図には、ヤマトの部分に大きく赤ペンでマルがしてあった。
つい先ほど――
「リュウガ、航路について、相談がある。」
鈴音が船長室に顔を出した。
「おう、鈴音。航路の相談ならシンとやって来い。」
「それなんだが、シンは操舵中だ。皆には、予言ってことで言っといて。」
「予言、か……。」
久々の予言だ。
「今からヤマトへ向かえ。そこで、お前たちは、海軍と鉢合わせすることになる。」
「…………。」
「でも、ある男が匿ってくれるだろう。お前はその男に、礼がしたい、と言え。」
「で、そいつは、何を要求するんだ?」
「……頼み事をするだけだ。大変な事ではないが、シンやハヤテは反対するだろう。だが、お前はその要求を受けてやれ。シリウスの未来に大きく影響する。」
「当日のお楽しみってわけか。」
「そうだ。これにより、シリウスに一輪の花が咲くだろう。ヤマトへ行くのは、お前の気まぐれって事にしとけ。」
そう言うと鈴音は、扉を開けた。
「成功したら、一度指示を出しに行く。」
最後にそう残すと、鈴音は去っていった。