大和撫子だもんっ!!
□*4*姫君の不安と安堵
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翌日――
シン
「ナギか。早いな。」
ナギ
「昨日、あいつが来てたからな。」
早朝、厨房にコーヒーをもらいに来たシン。
鈴音が来たからナギは起きているだろうという予想は、見事に当たったようだ。
ナギ
「もう遅いのに、夜食を作らされた。夕食を食べてなかったようだな。」
シン
「で、一晩中起きていたのか?」
ナギ
「いや。数時間仮眠を取った。」
厨房は、食器などでぐちゃぐちゃだ。
ナギ
「今度、鈴音に説教しないとな。」
ナギは、そう言って苦笑する。
シン
「そうだ・・・・・・ナギ」
シンが、唐突に声を出した。
ナギ
「ん?」
シン
「次の行き先は、グランデッタ島というんだが・・・・・・お前、何か知ってるか?」
ナギ
「ヤマトの領土で、森が多い・・・・・・ぐらいしか知らねえな。どうしたんだ?」
シン
「実は鈴音が航路会議で・・・・・・」
シンが言いかけた時──
奈帆
「おはようございま〜す!!」
奈帆が、勢いよく厨房に飛び込んできた。
シン
「この大事な時に・・・・・・チッ、ナギ、この話は後でな。」
ナギ
「ああ。」
シンが、ナギから離れる。
ナギも、朝食を作り始めた。