大和撫子だもんっ!!
□*4*姫君の不安と安堵
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鈴音
「全く・・・・・・シンは・・・・・・。」
航海室では、鈴音が苦笑いしていた。
今、航海室には鈴音とリュウガの二人しかいない。
さっきシンが、航海室を飛び出して行ったからである。
半開きになった扉を丁寧に閉めた鈴音は、「そういえば、」と口を開いた。
鈴音
「シンと姫君は、うまくいってる?」
リュウガ
「そのことなんだが・・・・・・」
リュウガが自然と小声になって話す。
リュウガ
「色々あって、あいつら今、恋人同士なんだ。」
鈴音
「そりゃよかった。そうじゃなかったら、策を練り直さないといけないところだったからさ。」
リュウガ
「お前は、それを知っててあいつらを相部屋にしたのか?」
鈴音
「まあな。」
予言者の鈴音は、未来を見ることができる。
鈴音
「さあ、ナギ兄に挨拶してから帰るよ。じゃーね。」
鈴音は、立ち上がると、さっと片手を上げた。
そして去り際、リュウガの方をくるりと振り向く。
鈴音
「グランデッタ出てからは、私のこと隠さなくてもいいからね。」
リュウガ
「あ、ああ。」
鈴音は、リュウガの返事を聞くと、満足げに頷いて、航海室を出て行った。