私の愛する騎士様は

□六話
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「仕事がしたい?」


恒例となったフームとの午後のお茶会中。


この前聞き忘れたことを聞いている。


そう、私の仕事についてだ。


「先立つモノは必要でしょ?」


「うん・・・。そうねえ・・・。でも、万生ってまだ子供でしょ?雇ってくれるかしら?」


それもそうだな。


でも、一応元の世界じゃ高校生だったし、仕事はできる歳だ。


中学卒業したら就職する人もいるくらいなのだから、私が仕事をしてもおかしくはない。


「分からないけど・・・でも、さすがにずっと卿を頼ってばかりも駄目でしょ?」


「・・・じゃあ、村に行って聞いてみましょうか。」


そうして村に来た私とフームは、まずカワサキの店を訪れた。


店のドアを開ける。


「いらっしゃ〜い。久しぶりだね〜フームさんと万生。」


ふふ・・・働きたい時に言うべきは一つ!


「ここで働かせて下さい!」


「ちょ、万生!何いきなり言ってんの!」


フームにツッコまれた。


でもさあ、某神隠しの映画だとこれで成功してるし〜。


「万生が〜?う〜ん・・・でも、俺の店基本的に暇だから仕事ないんだよね〜。」


それもそうだな。


私とフームはああ〜確かにと言いながら頷いた。


他をあたるしかないかな〜。


次に来たのはボルン署長の警察署。


ドアを開けたら・・・。


「ここで働かせて下さい!」


「だから・・・ああ、もういいわ。」


フームさん、諦めました。


「いきなりどうしたんですかな?万生。」


ボルン署長びっくりしてます。


「ここで働かせて下さい!」


ひたすら頼み込む。


「う〜ん・・・。この村は特に事件もないから、人手は足りているんですよ。」


また断られてしまった・・・。


この後も、タゴのコンビニや、ガングのおもちゃ屋、ガスのガソリンスタンドなどなど、どこに行っても人手は足りていると言われてしまった。


「まあ・・・この村はそこまで人口も多くないしね・・・。元気出して?万生。」


だからって・・・全滅って・・・。


このままじゃ私・・・一生卿(親)のすねかじってる駄目な子供みたいになっちゃう!


まずい・・・ヲタクなのはしょうがないとしても・・・。


どこの世界も就職難か!!


「あとは・・・あんまりお勧めはしないけど、デデデの所しかないわよ?」
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