私の愛する騎士様は

□四話
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「万生!城にユーレイが出たのよ!」


「ユーレイ?」


現在フームの家でお茶をしております。


そして冒頭に至る。


「フーム見たの?」


「うん・・・。昨日の夜にね。」


「そっか〜・・・。」


「・・・信じてくれない?」


「ううん。信じてるよ?フームが嘘なんかつかないだろうしね。」


ユーレイか〜。


フームを信じていない訳じゃないけど、私は自分の目で見ないとなんとも・・・。


「パパもママも見たって言ってるの。」


それは深刻だな〜。


と思いながらお茶をすする。


「デデデが関係してるんじゃないの?」


大体何かあったらデデデだもんね。


「うん・・・。だから、今夜問い詰めるつもりよ。」


「今じゃないの?」


思い立ったらすぐ行動のフームが珍しいな。


「そう思ったんだけど、デデデが城にいないのよ。」


なるほど・・・。


こりゃあ今夜は荒れるな。





時間が経つのは早いですね。


もう夜でございますよ。


フームがデデデを問い詰めると言っていたし、私も行ってみようかな。


多分装置のある部屋だよね。


お風呂上りにそう思い立って三騎士の部屋を出る。


ソードとブレイドはテレビ観てるよ。


ちなみに、さっき私が違う世界から来たってことをざっくり説明しました。


ソドブレには言ってなかったからね、聞かれたんだ。


この前卿が二人の前で余計なこと言ったから・・・説明めんどいのに。


ん?お前服はどうしたかって?


それはね、この前の卿との買い物デート(自称)に行った時日用品も買ってもらったんだ〜。


縮んだおかげでサイズにも困らなかったし。


まあ着てるのはジャージですけど。


あ、そういえば私も職探ししなきゃね。


今日フームに聞こうと思ってたのに忘れちゃったぜ。


そんなことを考えながら城の廊下を歩く。


すると、


「・・・え?」


何かが目の前をよぎる。


半透明の・・・宙に浮く・・・あれは・・・。


「で、出たーーーーーーーーーー!!??」


ヤバイ、ガチだ。


ちょー怖い。


私は全速力で走り出した。


城を半周くらいしたところで、更なる恐怖が私を襲う。


黄色の光るものが見えたのだ。


しかも近づいてくる。


「今度は何!?」


もう半泣きな私。


後ろを向いて逃げようとすると、


「万生。私だ。さきほどそなたの悲鳴が聞こえた気がしたのだが・・・。」
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