I want to protect you
□十章
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屋敷に戻り、もう一度開けようよ試みるが、やはり開かない。
メタナイト卿も剣で扉を壊そうとしたが、それでも駄目だった。
「ナイトメアか・・・。」
「・・・やっぱり?」
・・・普通そう考えるわよね。
まあ、バレても構わない。
私は手出し無用。ただ、ターゲットから信頼を得ればいいと・・・そう、言われたから。
私達は遠くから様子を見ようということになった。
しばらくすると、陛下と閣下が屋敷にやってきた。
不思議なことに、二人はすんなりと入れてしまう。
あの二人なんて居ても居なくても変わらない・・・とか?
小さく苦笑いを落とす。
メタナイト卿は陛下と閣下のおかげで開いた瞬間を狙って、剣を投げた。
・・・そういう使い方もあるのね。
よく狙い通りに引っかかったな〜と感心しつつ、私達は屋敷に入っていった。
フームとカービィはすぐに見つかり、合流することが出来た。
陛下と閣下のせいで酷い目に合ったということで、仕返しのために二人が寝ているベッドへ皆で向かうことに。
・・・陛下と閣下のせい、というよりナイトメア社のせいだけどね。
閣下を持ち上げて、その閣下をお化けと間違えて陛下が箒でボコボコにし、その後上から赤いペンキを流す、という作戦だった。
単純な二人だから、私達の思惑通りに事は進み、作戦は成功した。
なかなかのリアクションだったわ。
その後も色々な方法で脅かしまくり・・・。
そろそろいいんじゃない?という空気になってきた頃。
もの凄い叫び声が屋敷に響き渡った。
「・・・陛下の声じゃありません?」
「これマジじゃね?」
皆で顔を見合わせた。
「やっぱり本物のユーレイが!?」
「やめてよブン。せっかくマトモになってきたんだから・・・。」
あんな陛下でも一応心配なのね・・・。
カービィは真っ先に走り出し、それに続くようにメタナイト卿を除いたメンバーは、声の聞こえた地下室に向かって走り出した。