I want to protect you
□十五章
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メタナイト視点
規則的な寝息が、静かな宇宙船内に響く。
リマナは眠ったらしい。
恐らく、私やソード達の看病をしてうつってしまったのだろう。
そんな罪悪感もあった。
でも、もちろんそれだけではない。
彼女のことが気になっていた。
時折見せる笑みは酷く美しく、そして悲しげだった。
私にそう見えるだけだろうか。そうだとしたら、私は相当彼女に惚れ込んでいるということになる。
いや、実際そうなのかもしれないが・・・。
彼女のことが、知りたい。
今日笑っていた彼女は可愛らしかった。そもそも、普段のような笑い方をするような年齢ではないはずだ。
多少大人びて見えることもある。が、まだ子供だろう。
そんな彼女が何故、“作り笑い”などしなければならないというのか・・・。
リマナの寝顔を見る。
やはり幼い。フームとあまり変わらないんじゃないだろうか。
「・・・マナト。」
ふと、彼女の口から漏れた声。
「まも・・・るから。あなただけはぜ・・たい。」
なんのことなのか分からない。
もしかしたら、彼女の“作り笑い”と関係があるのか?
つうっと、リマナの目から涙が零れた。
どれだけつらい想いをしてきたのだろう。何を抱えているのだろう。
「私には・・・話してくれないのか?」
もっと頼っていい。もっと頼って欲しい。
ああ、これは・・・。
「好きだ・・・。」
リマナの涙を掬い、目元に口付ける。
それから私は、彼女の手を握って、彼女が目を覚ますまで傍にいた・・・。