I want to protect you

□十三章
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「確かめたいのか。」


タイミング良く、メタナイト卿が来る。


シリカは激昂し、銃を発砲した。が、メタナイト卿は上手く避け、更に、発砲して壊れた城の瓦礫を利用して逃げられるように図った。


シリカも上手く瓦礫を避けたらしく、すぐに立ち上がり発砲してくる。


それが・・・一番後ろでシリカの様子を見ていたメタナイト卿に当たってしまった。


私はすぐさまソードと協力してメタナイト卿を運んだ。


メタナイト卿は意識がなく、腕に怪我をしているようだった。


ソードとブレイドがこのまま城にいるのは危険だと判断し、場所を移して治療しようということになった。


私達が向かったのはカブーの所。


ブンとカービィは大臣達から薬を貰ってくる役目を負った。


薬が届くまでしばらくカブーの元で休んでいると、メタナイト卿の意識は回復した。


「メタナイト卿・・・大丈夫ですか?もう少しで薬が届きますからね。」


私は応急処置として、メタナイト卿の腕にハンカチを巻きながら仮面を覗き込んだ。


金色の目が私を映す。


「大丈夫だ。少ししたら良くなる。」


「そんなに早くは治りませんよ。」


全く・・・もう少し自分を大切にして欲しいものだ。


「ねえ。どうしてシリカの誤解を解かなかったの?」


タイミングをみて、フームがメタナイト卿に問う。


「親を殺されたと信じて疑わない者を・・・か?」


彼女を説得するには相当骨が折れそうだと私も思う。


でも、何より私が気になるのは、ギャラクシアのこと。この剣、珍しい形をしていると思っていたけど、そんなに凄いものなのかしら。


「メタナイト卿。この剣、そんなに凄いものなんですか?」


「ああ。この剣は意識を持っている、知性体だ。」


意識を持っている・・・?


この剣は文字通り生きているというのか。
驚いている私とフームに、カブーが注釈を入れる。


「その剣がメタナイト卿の元にあるから、ホーリーナイトメア社は宇宙を征服しきれていない。」


・・・ナイトメア社も狙っている。
ということは、いずれ私に奪還の命が下されてもおかしくない。


ぞっとしない話だ。


「誰か近づいてきます!」


見張りをしていたソードの声が響き渡る。


ブンとカービィが薬を持って戻ってきたらしい。
これでキチンとした手当てができるだろう。
ブンから薬を受け取り、メタナイト卿に向き直る。


でも・・・。


「こんな所に隠れていたのか。」


カービィ達の後をつけてきたらしいシリカが入り口で微笑んでいる。


そして、持っていた銃で辺りを撃ち始めた。


ソードとブレイドがすぐに応戦するが、城で起きたのと同じ、瓦礫の下敷きになってしまう。


見かねたのか、メタナイト卿はシリカの前に立ち、自分が相手になると宣言した。


あの傷では無茶としか言いようがない。


その場に居たシリカ以外全員止めようとしたが、メタナイト卿本人は手出し無用と言い張る。


シリカは銃を剣に替え、二人の攻防が始まった。


当然、利き腕を怪我してしまったメタナイト卿は押されている。


そして遂に、ギャラクシアは弾かれてしまった。


シリカはすぐさまギャラクシアを拾おうとする。
自分こそが、ギャラクシアの正当な所有者なのだと。


メタナイト卿は止めた。


何故かは分からない。焦っていた。


その理由はすぐに判明する。
シリカがギャラクシアを拾った瞬間、シリカの身体に電撃のようなものが走ったのだ。


シリカはギャラクシアに飛ばされてしまう。


「ギャラクシアを手にできるのは、強力なパワーの持ち主だけだ。」


メタナイト卿は一言、そう言って悲しそうな目でシリカを見た。


「パワーの足りない者がギャラクシアを持ち続ければ命が・・・。」


ああ、彼はなんやかんやシリカを心配していたのだ。
たとえ自分の命を狙っているとしても。
死んだ仲間の娘だもの・・・ね。
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