君がいる夢、あなた達がいる夢
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4人で集まって実況を録る日の俺はテンションが通常の3倍… というわけではなく、いたっていつも通り。
なぜなら俺は普段からテンションから高いからだ。
参ったか。
ってなわけで今日もFBの汚部屋で録画開始。
「はいみなさんこんにちは! 本日もこのマリュオパーピーナインを」
「早速噛んでんじゃねえか」
「FB777です!」
「この俺が、マリオ会に君臨し道産子都会人的存在KIKKUN-MK-Uです!」
「どっ」
横でFBが変な声を出した。
今の声キモかったぞお前どうした。
「あっ、ろまほっとです」
「…」
「おーい、えおえおー」
「あ、あぁ、えおえお、です」
あろまとえおえおの様子がなんかおかしい。
考え事してたんかな。
――――――――
「じゃあ今日はこのへんで」
「はぁいじゃあ全世界のみんな、んばああああああい」
「ばいばい」
「ラッセーラーラッセーラー」
「…」
FBが録画を終了したのに誰も何も言わない。
やっぱみんな今日なんかおかしい。
「きっくん」
あろまが真剣な顔で俺に話しかけた。
「んー?」
FBとえおえおは黙ったまま俺とあろまを見てるし。
なんだこの状況は。
「きっくん、きっくんもさ、毎日あの夢見てんの?」
あろまは床を見たまま俺に聞いた。
あの夢?
「あの夢って●の?」
「うん、そう。●」
「えっ……今更?」
「えっ」
「えっ」
「ポイントカードはお持ちですか」
「お餅なんですか」
「えっ」
「えっ」
あろまがのってくれた。
ちょっと嬉しい。
「いやふざけてる場合じゃないでしょ!」
ずっと黙ってたFBがいつもの大声を出した。
えおえおはうんうん頷いてる。
「いやいやお前ら何驚いてんの?」
「だってお前が●の言ったこと丸パクリするから!」
「そこじゃねえだろピザ!」
「ピザ食べたい…」
「きっくん、●が住んでるところは?」
FBとあろまが漫才を始めたところで1人冷静なえおえおが聞いた。
「青森」
「…マジで同じ夢見てんだな」
「俺だけだと思ってたわ」
「おりゅぇ、俺も。変な人だと思われると思って言わなかったけど」
「お前は変な人だろ」
「にゃんだって!?」
「俺は普通にお前らも見てるもんだと思ってた」
「…なんでだよ」
「んー、なんでだろ」
俺は夢の中でだってお前らと遊んでたいから、とかじゃダメかな。