別世界夢物語

□犬の名前
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数字後



ラッキーを飼い始めて三日目、恋次は鳴き声で目を覚ました



「アン! アン! ハッハッハッハ…」



「う〜…」



起きる様子のない恋次にラッキーは前足を主人に乗っける



「アンアン!」



「んあ…?」



恋次はうっすらと目を開けると視界にラッキーが入る



「あぁ、ラッキー 起こしてくれたのか?」



まだ寝ぼけながら口を動かす恋次にラッキーは口を開いた

…“そう言う意味”で



「早く起きるんだヨ」



「…………」



どこかで聞いたような口調に声音が聞こえ、恋次は固まった



「ら、ラッキー…?」



恐る恐るラッキーの方を見た



人面犬ならぬ 涅面犬がいた






「ぎゃあぁあぁぁぁぁぁぁ!!!」



ガバッ!!



恋次は荒い息を繰り返した



「ゆ、…夢…か?」



恋次はうたた寝から目を覚ました



汗をビッショリかき、恋次は深い息を吐く



「はぁぁぁ… 良かった…」



「何が良かったのですか?」



凛とした声が聞こえた



「―――!! い、いえっ!! 何でもないっス、卯ノ花隊長!!!」



「私の華道の途中で居眠りとは、随分とお疲れのようですね?」



にっこりと微笑みながら圧力をかけてくる卯ノ花



「す、すみませんっス!!」



大体俺は好きでやってる訳じゃ…

と口の中でブツブツ言っていると



「何か仰いましたか?」



「いえっ! お誘い下さりありがとうございますっ!」



「いえいえ、ですがそんなにお疲れでしたら治療して差し上げましょう」



「いえ、俺は――」



そう言った時、襖が開かれ二名の四番隊員が現れる



「足ツボマッサージなど如何ですか?
連れて行って差し上げて?」



「「分かりました」」



「い、いや! 俺は――」



強制送還



からの





『ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』



恋次の叫び声が戸魂界に響き渡った



*2014/11/18*
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