別世界夢物語

□七転八倒史上命令!
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その日、ラジオ局に忍び込んだケロロ小隊
その過程でギロロは“623”の正体がサブローだと知った

そしてその夜、ギロロはクルルズラボを訪れた...









「貴様っ! 623の正体がサブローだと知っていたな!?」




自分より上に位置するクルルを睨み上げながら聞くギロロ




するとクルルは椅子に座った状態でつまらなそうな声音で言う




「何だバレちまったのかよ、仕方ねぇ、記憶消しとくか」




カシャン とヘッドホンが開きアンテナが立つとその電波がギロロの耳に入ってくる




暫くすると




「ん? 何で俺はこんな所に来ているんだ?」




記憶を消されたギロロはクルルズラボに居る経緯が分からなくなり、困惑気味に呟くとクルルは顔色一つ変えずに口を開く




「俺と二人きりになりたかったんじゃねーの? クックックー」




そのふざけた返答にギロロはすぐさま大きな口を開いた




「んな訳あるかぁぁ!!」




「クックックー 先輩も素直じゃないっスねぇ〜」




面白いオモチャを見つけたようにクルルはギロロをからかう




そんな、先輩をからかうクルルにギロロはワナワナと拳を固める




(こいつ… 毎度毎度俺を試すような言い方をしやがって!)




ギロロの脳裏に今までクルルに囁かれた甘い言葉が浮かぶ




『バレンタインのお返し、いつまでも待ってるぜぇ〜』




(…フン、面白い)




ギロロは小さく鼻を鳴らした




一方クルルは沈黙を続けているギロロに不審感を抱いていた




「ん〜? どうしたよ、ギロロ先輩」




「フッ、どうしたのだろうな、俺が訊きたい」




ギロロは獲物を捕らえた鷹のような目つきでクルルに視線を向けた後、ジャンプしてクルルを椅子の上から弾き飛ばし、その直後自分ごと床に転がった




(クッ…!?)




クルルは動揺した




目の前にはギロロの顔
自分の背中は床についている




しかしその動揺は顔には出さずに口を開いた




「クックー、どうしたよギロロ先輩 こんなところで… 恥ずかしいっちゃー」




ポッと頬を赤らめてみせるクルル
ギロロは狼狽えるだろうと思った




しかしギロロは真剣な表情を崩さずに口をきる




「クルルよ、あまり先輩をからかうと痛い目を見ると言うことを教えてやる」




「…………」
(こりゃ本気だな)




クルルは観念すると




「お手柔らかに頼むぜぇ、クークックック…!」












*2015/05/12*

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