二人の詩

□場
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遠い昔に死んでしまった

家族を否定されて

わたしは

自分の存在を

否定されたような気がして

わたしは


恐怖で震えていた


わたしは
ここにいてもいいのか、と


自分の部屋で

布団を被って

小さくなって

ずっと震えていた


今出て行けば


「消えてしまえ」


といわれそうな気がして

怖くて動けなかった


そんなわたしに一人だけ

そうただの一人だけが

「ここにいてもいい」

「ここにいてくれ」


そういってくれた


「誰がなんと言おうと
ここにいて欲しい」



その言葉は暖かく

一陣の風となって駆け抜けた


ありがとう

わたしを認めてくれる人

わたしを必要としてくれる人


……でも

あなたはわたしのみかた?

世界中が敵になっても


あたなはわたしのみかた?


それだけが不安です。
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