side REIKO

□双獅子の末裔:第二章
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『おはよう。よく眠れたかな?
直接言った方がいいんだろうけど仕事あるから、メモ残しとくね?


今日の連絡ごと

1、今日は特別休暇あげるから骨休めにどうぞ。

2、でも、あまりに暇なら昼から訓練に参加してもいいよ

3、これが最後!


誕生日おめでとう!
また後で直接言うつもりだけど、忙しくって言えなかった時のために、今言っとくね。
本当におめでとう。そして生まれて来てくれてありがとう。
                            Kira&Athrun』

そう書かれている。
読んで……笑った。
実際相手は至って真面目に言っている事であり笑うのは失礼なのだろうが、それでも笑った。
正直予想外だったから。
この甘すぎる対処が、そして何より最後の文章が。

「ふふっ……ありがとうございます」

メモに向かって呟き、ベッドを出る。
とりあえず、自分の部屋に戻らなくては話しにならない。
素足のままで、ぺたぺたと言う音をさせながらワタシは部屋を出る。とは言っても此処が誰の部屋か分からない。
どうしたものかと廊下で軽く考え込み、ワタシは一つ隣の部屋のドアへと手をかける。
目覚めたときに居た部屋が、団長か副団長の部屋だと言うのならば話は早い。
何せ、ワタシは二人と同じ階にあり、更に向かって左からワタシ→副団長→団長という風になんとも仲良く並んでいるのだ。
ならば、一つ左にずれてみればいい。入ってそこがワタシの部屋ならば、さっきのは副団長の部屋。
違ったなら、居たのは団長の部屋でワタシの部屋はもう一つ隣だという、ただそれだけのことだ。

「おじゃまします」

一応別の人の部屋かもしれないという考慮の末の小さな挨拶とともにドアを開けたワタシの目に飛び込んできたのは、見覚えのある殺風景な部屋。
どうやら此処が私の部屋で、先程まで居たのは副団長の部屋だと言うことだろう。
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