side REIKO

□紡ぐのは怨歌
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「死にたくないなら私の前から消えて」

数年後、ワタシの前には愚か者が一人。
ワタシが一睨みしたら逃げちゃった他の雑魚とは格が違う。
久しぶりに私を楽しませてくれそうな相手♪

「此処に残ったって事は死にたいのかしら?」
「俺はその門を通りたいだけだ」
「あ、そ。じゃぁワタシ達に勝てたら考えてア・ゲ・ル」

相手の実力なんて一目で分かるわ。

『ワタシより強い』

ワタシより強く、ワタシに敵意を抱いてくれる最高の人材!
ワタシを殺してくれそうな人材が目の前にある。
それだけで嬉しかったわ。喜んで喜んで喜んで……ワタシは久しぶりに殺気を浴びて震える武器を手に相手との距離を詰めた。早くお互いの獲物で奏でる音楽が聴きたかったの。
その先の未来でワタシの希望が受理されている。そうであってほしいと切に願いながら……前の二の舞はイヤと心の中で叫びながら……。
ワタシが死んだ後はどうでもいい。ただ目の前のニンゲンが、ワタシを殺してくれることを祈りながら目の前の獲物に飛び掛かった。
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