BunBoom

□5》number 6
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浮き立っていた気持ちが、急激に塗り潰される。

心臓が俄かに早鐘を打っていた。

これほどまでに動揺する自分に苦笑しようとしたが、思うように頬が動かせない。

聞こえてくる小刻みの鼓動は、まるで自分のものではないかのようで、気持ちが悪かった。

不安が膨れ上がる。


充貴は瞳を閉じた。

ひたすら鼓動を鎮めようと試みる。


…大丈夫。


胸の内で小さく呟いて、静かに息を吐き出した。



気付いてはいない。
きっと。



自分に語りかけながら、気持ちを落ち着かせていく。


大丈夫、大丈夫だ―…



ゆっくりと、目を開く。

けたたましい音で、アラームが鳴った。

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