宝石と怪盗.
□困惑
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現在の時刻は8時30分ちょうど。
警備の様子は先程と変わらずだ。しかし、一人の隊員が誰かと連絡をとっている。口角が少し上がっていた。
その隊員をじっくりと観察してみる。
……怪しい。
見ているのが気づかれたのか、その隊員が私達の元へ近づいてきた。
あ、やばい。
隣にいる瀬戸瑞紀もそう感じたのか少し驚いていた。
とうとう、私達の目の前にきた隊員は
私達を見て、口を開いた。
「お客様、8時40分にはこの部屋を閉鎖して警備隊以外は入れなくなるのでご了承下さい」
「…え?」
警備隊の格好をしていて鼻から上は、はっきりとは見えない。
隊員はヘルメットを被っているので髪型も分からない。
だけど、
「お客様、どうかされましたか?」
この声は…
「工藤、新一…?」
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