長編夢小説

□3話
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ーなんでお母様はお姉様ばかり可愛がるのですか?お姉様は50点でも褒めてもらえるのにどうして私は100点をとっても褒めてもらえないのですか?ー
「奥様は蝶音お嬢様が麗音お嬢様よりも優れていることが気に食わないのですよ」
ーどうしてですか、良い事をしたら褒められるのは当然のことではないのですかー
「麗音お嬢様は長女ですのでいずれこの家を継ぐことになります。そのさい双子の妹であられる蝶音お嬢様の方が優れていると麗音お嬢様のお顔が立たないからでございます。だから良い事を褒めていただけないのです」
ーじゃあもう私は勉強なんてしたくありませんし、ピアノもヴァイオリンもお琴も三味線も華道も茶道も空手も剣道もしたくありませんー
「それはいけません。お嬢様、よく聞いて下さい。無礼を承知で申し上げますが麗音お嬢様にこの家を継ぐのは無理です。商才、教養、見た目、性格、運動能力、すべてにおいて蝶音お嬢様とは比べ物にならないほど劣っています。私がただ蝶音お嬢様を贔屓目でみているのではありません。麗音お嬢様がこの家を継ぐと必ず3年以内にこの家は潰えます。だから、蝶音お嬢様はしっかりと勉強し、完璧な女性になってこの家が潰えないようにしなくてはいけません」
ー相宮さん、お母様が私を勘当すると言っています。私、どうしたらいいんでしょうかー
「大丈夫です。お嬢様がこの家を追い出されたら私もこの家から出て行きます。私がお嬢様を守ります」
ー本当?ー
「ええ、お嬢様を決して一人にはしません」
ー嘘ー
「嘘ではありません。私はお嬢様を命に代えても守ります」
「嘘だったじゃないですか!!!!」
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