とあるアナザーの平和な日常
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ある朝のこと。
眠っている間に行動力が貯まったディリーナは、朝食をとりながら、塔に行こうかな、と考えていた。
島のどこからでも見える贖罪の塔。
色々と謎だらけな建築物なのだが、呑気な彼女はそれについて深く考えたことがない。そのうち分かるよね、と思っている。
こんなやつでもなんとか生きているのだから、四月島というのは意外と暮らしやすいのかもしれない。
さて、出掛ける準備をしたディリーナは、ソウルストーンを置いてある部屋に入った。
「マルバスー」
「はいよ」
名前を呼ぶと、強気そうな顔立ちの少女の姿をしたデビルが現れる。