short stories

□194cm
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※思い付きのとんでもクオリティ注意



『208たす、203たす、200たす………』

とある日の帰り道、少し後ろから六花の呟く声が聞こえてきた。


「何してるの?六花。」
『あ、氷室先輩。一つ聞いていいですか?』
「…?」
『身長はおいくつですか?』

さっき言ってたのは身長だったのか…

「186cmくらいだよ。」
『186たす……』
「…?」

また、下を向いてしまった。
いったい何をしているのだろう。

『福井先輩。福井先輩は身長おいくつですか?』
「17…6?cm」
『176…………÷5』


!?


「…さっきからボソボソ何言ってるアルか。」
「お経でも唱えとるんか…」
『違います。…ほら、皆さん身長高いじゃないですか。』

…そりゃ……2m越えが3人いるし…
でもそれがさっきのとどう関係があると…



『………194cm…』
「何それ〜」
『5人の平均身長です。』


………………………。


「おい、六花」
『何でしょう、福井先輩。』
「……嫌がらせか」



先輩笑ってない………。
…と言うか、オレも笑えない。


「お前らが平均引き上げてんだよ!!!!」
「知らないアル。」
「ワシに言われても…」
「しょーがないじゃん。でかくなったんだし」



…そうだよ。
そうなんだよ、アツシ。
そうなんだけども……



『先輩気にしてらしたんですね』
「あ?」
『そんな身長なんて気にしなくたっていいじゃないですか。』
「………。」


さすが我らがマネージャー…
優s『私より高いんですから。』
………うーん……


「そういう問題じゃねぇんだよ分かるか?」
『いいえ』
「お前なぁ…」


福井先輩があんな表情するの初めて見たかもしれない。

『176cmでも高いと思いますよ』
「このメンツ見て言えるか?」
『………………』


何でだろうな…
オレもちょっとグサッと来たよ…。
ちょっと劉が笑ってるの見えた。
後でシメよう。


「何か言えって」
『身長高くて野生動物なのと低くてかっこいいのどっちがいいですか』

六花が主将を見ながら言った。
…と同時に、福井先輩も主将を見て、


「…………低い方」
『そうですよ。先輩十分格好いいですから、自信持って下さい』
「………サンキュ」


福井先輩は救われたかもしれないけど、さっきの一言で主将が泣き出した。
六花って言う時は言うよね…。





────────



『…あ、福井先輩。』
「何だ」
『………卒業式のあと空いてますか?』
「……空いてる…けど」
『じゃあそのまま空けといてください』
「…分かった」


「「「「((…何でちょっといい感じ……!?!?))」」」」




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