short stories

□2m級の妖精
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※短いです




──ある日、私が体育館に入ると、


「300m前方より巨人が数体接k……六花じゃないか」

『……赤司くん…?』


あれっ。
私がおかしいのかな?
今部活中……あれ?



「それより……巨人が接近している。危険だから下がっておけ」


え?
巨人って……
あれか。今流行りのあれか。

でも赤司くんが見ている方向にいるのは我が妖精と緑間くん。

確かに身長は高いけど……



「はぁぁぁぁぁっ!!!!!」



何でだろう。
今の赤司くんからキャプテンという面影さえ消えている……。

「……大人しくしてろ」



え?
私?私に言ってる?


「そうしないとお前の肉を……綺麗に削げねぇだろうが」

待って赤司くん、キャラ!!
あとハサミなんか出しちゃってほんとに削ぐ気なんじゃ……



「ま、待つのだよ赤司!!!」
「赤ちん、ストップ!!!」


巨人(仮)が……

「問答無用…!!」

ちょっと、誰か!!
誰か赤司くん止めて!!


「六花ちん〜……」


急に、肩あたりがずんと重くなった。

『敦くーん、重い……』
「酷くねー?カレシの命の危機にさ〜…」


………すいませんでした。

「何だ敦。本気で削ぐとでも思ったのか」
「目がマジだったし…」
「全く…冗談と本気くらい区別をしてくれ、赤司」
「しているつもりだよ」


………してないよね。

…そういえば、他のメンバー……というか、他の部員が見当たらない。
…今日部活だよね?


「今日は本来は休みだ」
『えっ…』
「涼太はその内……「遅れてごめ……あれ?」…やぁ、涼太
「何でこんなに少ないんスか?」
「今日は本来は休みなんだ」


数秒の沈黙の後、黄瀬くんは叫んだ。
大袈裟な、と思ったけど分からなくもない。

「でも部活あるって…」
「息抜きだよ。息抜き」


赤司くんがそう言うと、緑間くんと敦くんは、息抜きで殺されかけたのかと言うような表情でうなだれた。


「息抜き…?何するんスか?」
「巨人を削ぐんだ」
「え…そっ、そんな事したら紫っちと緑間っちが…!!!!」
「おい黄瀬」
「黄瀬ちん、食べ…じゃなくて、ひねり潰すよ」


敦くん…今食べって…
ついに自覚したのかと思った…。


『じゃあ何で私…』
「もちろん兵士だ。」
『兵士って……』
「……六花…すぐそこに2m級の巨人が迫っている」
『!!……本当だ…2m級の……』

2m級の………

『妖精が!!!!』
「六花!?!?」
『赤司くん、そこに1.8m級の巨人が…!!!』
「!!!……僕が行く…!」
『そっちは頼むよ!!』
「ちょっ、赤司っち!!タンマ!!!」

ごめんね黄瀬くん。
頑張って逃げて。












「……さつき、どうしろってんだ」
「いいから黙って撮ってよ!!」
「撮ってどうすんだ」
「文化祭の有志のステージ発表に」
「やめとけ」





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