short stories

□おめでとう。
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「六花おねえちゃま!」

可愛い。天使。
私の彼氏の妹の真衣ちゃん。

今日は兄の誕生日と言うことで私が呼んだ(時間かかったな……)。
じいに連れられて私の所にやってきた。
真斗には秘密である。

真斗は7時くらいまでには帰ってくるから、それまでに料理と飾り付けを済ませようと思っている。
ちなみに、誕生日プレゼントは部屋の端のほうにひっそりといる。

真衣ちゃんには何とか、細い紙でわっかを繋げてもらって、私は料理を作っている。
ケーキはスポンジだけ焼いて、真衣ちゃんと一緒にデコレーション。



──…午後8時。
真斗が帰ってこない。

デコレーションがまだ終わってないから、幸いと言えば幸い。

だけど、7時に帰ってくると期待したぶん、私達の落胆も大きい。
するとその時、私の携帯が鳴った。


『もしもし』
「《…………すまない、仕事が押していてな…》」
『……何時くらいになりそう?』

あまり遅くても、真衣ちゃんが起きていられないと駄目だ。
3人でパーティーをする、と真衣ちゃんにもじいにも言った。
久しぶりに兄に会えると言うことで、真衣ちゃんもうきうきで来たのだから。

「《10時までには帰れるが……》」
『そっか……慌てなくて良いからね!ちゃんと待ってるから!』

電話ごしに、プロデューサーか誰かの、真斗を呼ぶ声が聞こえた。

「《お前も明日は仕事だろう。寝たほうが…》」
『待ちたいの。…ほら、行っておいで。』
「《すまないな…では、行ってくる。》」

電話を切って一息つくと、眉を少し下げて、真衣ちゃんが私を見つめていた。
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