偽恋物語
□ことの始まり
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今日もぼんやりと休み時間に本を読んでると…。
「ねぇねぇ!!○○って好きな人いる〜?」
そんな女子の会話が聞こえた。
よく学校であるアレだ…。
仲良し3〜5人グループが奇声を「わーキャー」言いながら話すやつだ。
確か恋バナだっけか…?
まあ…生まれてこの方、十数年間も恋をしたことない。
増してや恋をしたいとも思わない私には、恋バナなんて結構どうでもいい内容だった。
だが小説でよくある。
恋をすると人は変わるとか
人生のスパイスだとか
幸せな気持ちに満たされるとか
それらすべては私には理解不能な内容だった。
勉強はまあまあ出来る方だ。
しかし、この【恋】とやらに関してはからっきし知識は役にたたない。
どうしたものかね…などと思っている内に休み時間は過ぎた。