long/温かな光
□3-4 r18
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部屋に帰って、電気をつけた。
暗い部屋に帰るのはよくある事だけど、今までは、待ってればちゃんとリヴァイが帰ってきた。
そして優しく頭を撫でてくれた。「戻ったぞ」とか「ただいま」とか言って。
最近のリヴァイは、ほとんどこの部屋に帰ってこない。日中に戻ってきてシャワーや着替えをしているのだろうけど。
「え」
そのリヴァイが、今日、帰ってきた。
「…どうした」
「お、おかえりなさい。帰ってくると、思わなくて」
「帰ってきちゃ悪ぃのか。ここは俺の部屋だが」
「うん。そうなの。そうだから…」
ああ、そうだった。
彼が傍にいる事が当たり前だったから、
「…寂しかった」
だからこんなに、体が震えるほど嬉しいんだ。
リヴァイはわたしの言葉が聞こえているのかいないのか、ジャケットを脱いでするりとスカーフを外す。
そして、
「明日から旧本部へ行く」
背中を向けたままそう言った。
「旧本部…?あの、古城?」
「ああ。エレンとな」
「…そっか。忙しいね。あ…紅茶、飲む?」
「要らん。シャワーを浴びてくる」
相当疲れている様子が窺えた。無理もない。ヒトが…エレンが巨人になったのだから。エレンは人類が手に入れた新しい希望。今調査兵団は、その新しい力に全てを賭けているのだから。
わたしはぼふっとベッドに体を預けた。もうリヴァイの匂いもしないベッド。いつから彼はここで眠ってないんだろう。…今日はどうなんだろう。シャワーを浴びてまた出ていくのだろうか。それとも書類業務が残っているのだろうか。明日から新しい任務のようだし、また今夜も忙しいんだろうか。
ハンジがエレン関連の仕事で忙しい分、最近はわたしがそれを補う形になり、わたしもとても忙しい。きっとリヴァイはそれ以上に忙しいんだろう。
「…リヴァイ」
「どうした」
「!」
いつの間にシャワーから上がったのか、濡れた髪を拭きながらリヴァイが立っていた。
名前を呟いた事を聞かれてしまって、恥ずかしい。
「あ、ううん、なんでも」
「ナマエ」
優しく名前を呼ばれて、その瞳に魅入ってしまう。わたし、やっぱりこの人が好きだ。
リヴァイはわたしに覆い被さるようにキスを落としてくれた。
「好きだ、ナマエ」
「……リヴァイ」
「ナマエ、なぜ泣く」
「だって…」
「泣くなナマエ。俺達は、泣く事は許されない」
リヴァイの言いたい事はよくわかる。こうやってお互いが大切になりすぎたら、どちらか一方が欠けた時、残された方はどうなってしまうのだろうか。
だけどそんな事、今はどうでもいい。
今だからこそ、どうでもいいのだ。
「ナマエ」
キスしながら、リヴァイの手は優しく首筋をなぞり全身を滑っていく。
するりと上着をめくられ、脱がされる。
「ん…っ」
やわやわと胸を揉まれる手が熱い。
何度も何度も角度を変えて訪れるキスに、頭がぼんやりしてくる。
「…ん、リヴァイ」
「好きだナマエ。…好きだ」
彼は最近、急に優しくなった。フラグなんて立てないでと思う程に。
「っあ、ん」
つんとたった胸の頂を彼の指が掠めて、体がビクリと跳ねる。
両胸を攻められて、じわりとショーツが濡れたのがわかった。
「や、ぁ、リヴァイ…っ」
「悪ぃ、ナマエ。今日はもう」
リヴァイが何を言いたいのかは明白だ。だって、わたしだって同じだったから。
「リヴァイ…入れて」
性急にズボンとショーツを脱がされて、リヴァイのモノが入ってくる。
「っ、んぁ、…は、ぁあ」
「く…ナマエ、力抜け」
「やだ、無理っ、リヴァ、ぁ」
久し振りだったせいもあるのか、いつも以上に体がゾクゾクした。胸が苦しくて、どうしてだろう。涙がこぼれた。
「温けぇな…っナマエの、中…」
ゆるゆると動いていたリヴァイの腰が次第に速くなる。ぐいと足を彼の肩に乗せられれば、リヴァイは自然とわたしのイイところを穿つのだ。
「あ、っあぁ、あ…っ!」
「っ…ナマエ、ナマエ」
どうしてこんなに気持ちがいいのだろう。
狂おしいほど切なくて、情けないほど愛しい。
「ぁあ、ナマエっ、壊しそうだっ…」
「はっ、ぁ、っん…壊して、っ壊して」
この人が好きだ。大好きだ。
「あ、リヴァイっ、わたし、っぁダメ、イッちゃ……」
「いいぞナマエ、っ、ナマエ」
「ふぁ、あ!ぁ、あぁあ…ぁっ!!」
ビクビクと体が痙攣する。言葉に出来ないほどに気持ちいい。
ぎゅっと目を瞑りその快楽に耐えたけれど、リヴァイの律動は激しくなるばかりだ。
「あ、おいナマエっ、締めんな…」
「だ、ってあぁ、あ!っあ、リヴァイ…リヴァイ!」
「出る、出るナマエ…出すぞ!ナマエ…っ!」
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この人が隣にいる事が、夢でありませんように。そしてずっとずっと、隣にいられますように。