long/温かな光
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「ほぅ…それで?」
「それで、彼、本気で調査兵団を目指してるの!凄いでしょ!」
お互い忙しくてゆっくりと会話もできず、久し振りに二人で紅茶を飲んだ。
リヴァイが王都へ行った時に買ってきてくれた紅茶だ。
「おいしいねー、やっぱり王都ってすごいのね」
リヴァイは王都へ行く度、王都へ行った事のないわたしに珍しい土産物を買ってきてくれる。
「………」
「どうしたの?」
「最近は楽しそうだな」
「え?」
「訓練兵に何を求めるつもりだ」
リヴァイが冷たい目でわたしを見る。
今日は機嫌が悪いのだろうか。せっかく二人共時間ができて、ゆっくりできると言うのに。
「求めてるのは、人類の明るい未来だよ。いつだって」
「その為に俺の女になったんだろ」
「どうしたのリヴァイ、そんな言い方…」
「てめぇがそうさせてんだろ」
リヴァイが怒っている。
「ナマエ、最近、研究室に行ってもお前はいない。ほとんど訓練兵の所へ行っていて研究室にはいないと聞いた」
確かに反論はできなかった。
だけど、ちゃんと報告書を提出しているし、ハンジに頼まれた事もこなしている。(だから毎日残業になっているのだが…)
「どいつだ」
「…え?」
「どいつと会っている」
「はい?」
「削ぎ落としてやる。早く言え」
何を言っているのかよくわからないが…もしかしてわたしは、浮気を疑られているのだろうか。
「リヴァイ?わたしは何も、やましい事は…」
「お前に非がなくても事実は事実だ」
「話を聞いてリヴァイ、あのね、」
「お前の話は聞く意味がない」
ダン!と体を押され、二人して勢いよく椅子から床に落ちた。肩甲骨が痛い。
リヴァイはよほどイラついているようだ。
「お前は自分で気付いてねぇだけだ。お前がニヤついてりゃ、男は勝手に寄ってくんだよ」
わたしに跨がり、怒鳴っている。
こんなリヴァイは本当に久し振りだ。
あぁ、どうしたらいいんだろう。
なにがそんなに気に食わないんだろう。