long/温かな光
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昨日は何度抱かれただろう。
だけど、優しかった…そんな風に思う辺り、わたしはもう逃れられないんだろう。
もう、エルヴィン団長の隣には戻れないんだろう。
リヴァイが幼いわたしの友達だった事を知らされても、わたしはそれを疑っている。
あの少年は、とても優しかった。
「ねえミョウジ」
女兵士が声を掛けてきた。
廊下を歩いていると、様々な兵士に出会う。
「あんたさぁ、巨人が来たら真っ先に食われる為にここにいるんでしょ?」
「…え」
「じゃなきゃ、悠々とここにいる必要なんてないもんね。ま、生け贄としての価値があるのかもわかんないけどさ」
クスクスと笑われて、
「ま、せいぜいそれまで税金で生き延びな」
ポンポンと肩を叩かれて、彼女は通りすぎる。
…なんでこんな風に言われなきゃならないんだろう。
だけどそれも仕方ない。
言われた事は、間違っていないのだから。