long/温かな光

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エルヴィン団長はいつものように、上着を脱いだ。


「寒くないか」


そう言いながら、わたしの衣服をそっと脱がせていく。
優しく、丁寧に。


「…寒くないです」

「そうか」


そっとベッドに押し倒されて、ゆっくりと唇と唇が重なる。

いつもの事だ。もう慣れてる。

そうやって吐息混じりに何度も唇を重ねては離しては、舌が絡み合っていく。


「ん…団長」

「どうした」

「わたしの事…どう想っていますか」


初めて聞いた問いだった。
きっと団長も、いつか問われる事はわかっていただろう。
彼は眉間にシワを寄せたあと、ふっと笑顔を取り戻して言った。


「大切に想っているよ」


求めていた答えとは違った。
だけどそんな思考回路は、やがて荒くなっていく息使いの中に消えていく。

彼のたくましい両手に双丘を揉みしだかれ、彼は固くなり出した突起にそっと触れ始める。


「ん、あっ…」


漏れ出す声を堪えようとしても、彼はそれを許してはくれない。
幾度となく重ねた身体…彼はわたしの良いところを知っている。

すっと掌が腹部に下がり、太ももに触れる。


「…っ」

「ナマエは、ここが好きだね」


内股の、際どいところをそっと撫でられれば、身体の奥がじんじんと熱を帯びてくる。


「ね、だんちょ…っ」

「なんだ」

「くすぐったいの…もう」


それは、もう我慢できないという合図。


「わかった」


団長はわたしのソコにそっと触れてすっかり濡れているのを確認すると、熱い塊を宛がった。


「痛かったら言うんだよ」


またも優しい言葉でわたしの心を締め付けて、


ぐ、


と、少しずつ団長が胎内に入ってきた。


「ナマエ…っ」


あぁ、この声が好き。
わたしだけを求めている、わたしの名を呼ぶ団長の声。


「団長、早く動いて…」

「ん…」


余裕のない団長の声。
いつも凛としている団長が、わたしの前で乱れている。
それはわたしも同じだろうけど。


「あぁっ、ナマエ、もう…っ!」


何度も何度も奥をついた団長の汗が、ポタポタとわたしの顔に落ちる。


「ん、わたしも、だん、ちょ…」


こうして同時にいけるようになったのも、わたしを躾けたのが誰でもないエルヴィン団長だから。

きっと、わたしは団長の思い通りになるお人形さん。

そんな虚しい想いをそっと抱えながら、わたしはまだ荒々しい呼吸の団長の背中に腕を回し、唇を重ねる。


「今度は、もっと時間がある時に、わたしもゆっくり愛します」


時計の針を気にしながら、明日の任務に支障がでないか、団長を心配してしまう。

これは、わたしが団長を愛しているからなのだろうか。


この日、答えはわからなかった。
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