long/温かな光
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その夜部屋に帰ると、リヴァイが不機嫌そうな顔をして紅茶を飲んでいた。
予想はしていたが。
「ナマエ」
「先に謝ります…ごめんなさい。だけど!」
「言い訳に貸す耳はねぇ」
と言いながら、おどおどしていると「早く言え」と言われた。矛盾してる〜と思いながら内心わたしの話をよく聞いてくれるようになったリヴァイが嬉しかった。
「あのね、わたしを訓練兵に近付けたくなかったのは、わたしが壁外に興味持っちゃうからでしょ?もう兵士になるんだし、壁外に行くんだし、何の問題もないじゃない…と思って」
「半分ハズレだ」
「半分アタリだ!」
「バカか」
訓練兵に近付かない、とリヴァイと約束した事があった。ずっとそれを守っていたが、兵士になるんだしと思い、(上記の理由で)エレン達に会いに行ったのだ。やはりダメだったのかと思いながら、だからといって許可をとろうとすればまた怒られてただろうしなぁと考える。
自分の紅茶を淹れようと準備を始めるとリヴァイが「おかわり」と言った。
「ねぇリヴァイ」
「なんだ」
「半分ハズレの答え、教えて」
「…もういい」
「え、なんで?」
「うるせぇ」
不思議に思いながら紅茶を淹れリヴァイの前に置く。
「ナマエ、おまえは」
「リヴァイのものです」
「…ちゃんとわかってんじゃねーか」
だけど唐突な質問の意味がわからず模索していると、
「ったく、鈍い奴だな。訓練兵がおまえに惚れるのが面倒なんだよ」
と、リヴァイはわたしの体を引き寄せながら、半分ハズレの答えを教えてくれた。