H×H〜短編 裏なし〜
□優しい師範代
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修行を終えたのでシャワーを浴びた後、ズシと一緒にババ抜きをしていた。
「うっぐっ…」
『はははっ!!またババ引いたー♪』
勝者、れい。
「自分、トランプ苦手っす;」
『だろうねー♪』
『あーそうだ!!私が勝ったから何か言うことを聞いてもらわなくっちゃね(ニヤニヤ』
「うぅっ…」
(どんな事を頼もっかなぁ〜♪あ!!そうだ!!
『じゃあ、私がいくつか質問するから答えてもらえる?』
「おっす!!わかったっす!!」
『ウイングさんの好きな食べ物は?』
「……え?」
きょとんとするズシ。
『だぁかぁらぁ、ウイングさんの好きな食べ物は?』
「…し、知らないっす;それより、なんでこんな事聞くんっすか?」
首を傾げながら聞かれて内心、焦ってしまったが、まぁあいいかと思い、ズシに言ってしまった。
ウイングさんのことが好きということを。
「ほんとっすか!?」
とてもびっくりしているズシの顔は面白いくらい間抜け顔だった。
『う、うん///』
「あの…"恋愛感情"って意味で好きっていう事っすよね?;」
そう言われて顔を赤く染めながら私はただ、こくんと頷いた。
「自分、レイさんのこと応援するっす!!」
『〜〜〜////ありがとう///』
そんな会話をしていると
ガチャ、と音を立ててドアが開いた。
「ただいま、二人とも。」
『おかえりなさい!!』
「おかえりっす!!」
するとズシがふいに私の耳元で
「善は急げっす。」
と言って立ち上がり、
「買い物に行ってくるっす!!」
とだけ言い残し行ってしまった。
行く間際に、私の方に口ぱくで"ファイトっす"と残して姿を消した。
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