天神妖精

□月の民と天道太子
1ページ/3ページ

ナカツクニ最北の地、カムイ。
その地に妖精コロポックルの住む集落『ポンコタン』がある。
そこはコロポックル以外の侵入を拒む特殊な結界を森自体が形成し、外部の者はまず入れない。
コロポックル達は、動物や精霊達と意志疎通を交わす能力を持ち、その様を絵に書き留めている。
なかには、神と交信できるほどの能力を持つコロポックルもいるが、そのコロポックルは天道太子と呼ばれ、神の威光を世に信仰として絵に描き、伝導する使命を持っていた。
しかし、感覚は動物達と交信している感覚と変わらないらしく、このコロポックルも自分がそうとは自覚していなかった。

イッシャク。

彼はいつものように、絵筆を取り銀翼を広げ舞うカムイの神を描いていた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ