シリーズ小説
□好奇心と甘い蜜A
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ピンポーン
インターホンの音が鳴り、ガチャリとドアが開く。
「お兄ちゃん、ただいま。」
愛らしい笑顔を浮かべながら言う佑人を修司は迎え入れる。
「お帰り。早かったね。」
そう言って頭を撫でてあげれば、佑人は頬を染め上げて修司を見つめる。
靴を脱ぐとすぐにそのまま修司の胸に飛び込んだ。
ギュっと身体を押し付ける佑人の肩を撫でながら、修司もその華奢な体を抱きしめる。
「・・・・・ん。」
佑人はもどかしそうに胸に頭を埋めながら、小さく息を漏らした。
瞳は艶めかしい光を灯し、心なしか息を荒げているようだ。
「おにいちゃん・・・・・」
甘い声で修司を呼ぶ。
修司は内心ドキリとしながら、落ち着いた素振りで佑人のおでこにキスをした。
「大胆だね。そんなにしたいの?」
意地悪く笑いながら、唇を額から頬へ、頬から唇へとずらす。
蕾のような佑人の唇を覆い、舌をねじ込むと佑人のねっとりとした舌先が絡みついた。
後頭部を押さえつけ、互いに舌を絡め合う。
くちゅくちゅと音を立て、貪るように佑人の口腔内を犯すと、熱い息が漏れた。
「ふっぅ・・・・ん、んっく・・・・・・・・」
息が苦しくなるまで唇を重ね、口を離すと艶めかしい透明の液が糸を引く。
佑人はトロンとした目で息をついた。
「はっぁ・・・・・おにいちゃ・・・・」
熱っぽく、期待するような視線を修司に向ける。
その姿があまりにも淫靡で、修司は思わず魅入ってしまった。
佑人は修司にギュッとしがみつき、身体を擦りつけた。
「やらしいね、佑人君は。」
「だって・・・・お兄ちゃんと早くしたいんだもん・・・」
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修司の部屋に来るたびに、佑人は修司からいろんなことを教え込まれた。
修司の手によって開発されていった佑人の身体は、どんどん快感に溺れていく。
次第にその体は、自身では制御できなくなっているようで……
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「今日は佑人君にしてもらいたいことがあるんだ。」
そっと佑人から体を離し、修司は寝室からある紙袋を持ってきた。
「コレ着てくれないかな?」
そう言って佑人の前に紙袋を差し出す。
受け取った紙袋の中身を覗いた佑人が、少し困った顔をした。
「え・・・・お兄ちゃん、これ・・・・」
戸惑う佑人の耳元に口を寄せ、修司は低く囁いた。
「佑人君にすっごく似合うと思ったんだ。
着てくれたら、気持ちいいこといっぱいしてあげる。」
佑人は顔を真っ赤にしながら、俯いたまま黙り込んだ。
しばらくしてから小さく小さく頷く。
「ちゃんと全部着るんだよ?」
佑人の反応に満足しながら、修司はにっこり微笑んだ。
「寝室で待ってるから。」
そう言って佑人を一人残し、部屋をあとにする。