短編小説

□興味はあるんです。
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 市橋裕也は今、彼の所属するバスケ部の部長の家へ来ている。

部長、長谷川隼人はスポーツ万能で人望も厚く、
裕也にとって憧れの先輩だった。

新入部員の裕也に優しく指導をしてくれたり、
部活動以外のことについても色々と教えてくれたりする隼人に、
裕也は尊敬以上の念を抱いていた。
 

 そんな憧れの人の家に遊びに行くことになり、
裕也の胸は高鳴っていた。

 部長である隼人を慕う後輩は裕也のほかにも数多くいたが、
その中でも隼人は特に裕也に対して親密に接した。

小柄な体躯ながらも、健気に努力を重ね
皆のいないところで遅くまで自主練習を行う裕也。

弟のように自分を慕う彼に対し隼人は特別な感情を抱いていた。


 純粋に自分を尊敬し、子犬のように無邪気に接してくる裕也が、隼人には可愛くて仕方がなかった。

だからこそ、隼人は勉強を教えてやると裕也に誘いの声を掛けた。
目をキラキラさせながら嬉しそうに行くと頷く裕也の姿に口が緩んでしまうのを隠しながら、2人で家路につく。
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