【小説】
□やくそく
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『すぅす…僕のこと、ずっと忘れないでね…』
春。
暖かな日差しの中、こどもたちが嗚咽を堪えながら握った手を離すまいと強く力を込める。
『うん。大きくなったら…約束だ!』
涙に濡れた顔を精一杯の笑顔で飾り、遠くへ行ってしまう大事なともだちとの最後の時間を惜しむように幾度も、幾度も、これが最後の別れではないと交わしあう。
彼らが再び出会うのは
これから10年後―
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