【小説】
□train
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いつも同じ電車、同じ車両。
ただそれだけの人が妙に気になって。
くせのない肩上の黒髪に翡翠のような深い色の大きな瞳。
あたかも今降りるようなそぶりでさり気なく席を譲るところなどが、恩着せがましくなくて好感が持てたし、きっと優しい人なのだろう。
あと一つ。
知らないのは
あの人の
声
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