甘い記憶


□04#再開
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木吉とのそれがあった週明け





俺は長かった髪を切り、
髪色も元に戻した







それを見た木吉と伊月が
おお!と駆け寄ってきた



「またやるんだって?日向」



俺の机に手を置いて
伊月が笑いながら言った



「…ま、まあな」




「うん、そっちの方が
似合うぞ!日向」







「だから、お前はきもいんだよ!」


伊月がそっかそっか、と
微笑む後ろで木吉が
にへらと笑って言った



ほんとにこいつは…





「んで、どうするんだ?
いつからはじめる?」




俺が木吉を睨みつける中、
伊月が間に割り込んで
バスケ部結成の話をし始めた





そこで俺も木吉から目線を外し
ああ、と返事をした




「早い方がいいだろ!
部員も集めないとな」


後ろではまた木吉が
うんうん、と頷いている



「顧問の先生も必要だよな」




部員かあ、と呟く伊月を
椅子に座りながら見上げて
俺はそう言った





すると伊月はおお!と
人差し指を立てた


俺は頭にはてなを浮かべながら
伊月の顔を見た




「それならもう言ってあるんだ!」




な!と木吉に向かって言い
木吉もああ、と笑った





「なにがだ?」





俺が怪訝そうに見ると
ちょっとついてきて、と
教室を出て行った




俺はその後ろ姿を見て
自分の椅子から立ち上がり
伊月と木吉の後を追った





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