短編集
□詐欺師の憂鬱
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『雅治ー』
「ピヨッ」
『明日誕生日でしょ?なに欲しい??』
そうだったぜよ
いろいろ忙しくてすっかり忘れてたぜよ
こいつは俺の幼馴染の凜。
実はこいつに恋心を抱いている
でも俺は詐欺師。
今日まで誰にもバレんように隠してきたけどそろそろ男を見せる時が来たようじゃ
「・・・忘れてたぜよ。凜はそんなこと俺に聞かんでも幼馴染なんじゃし趣味の一つや二つ分かるじゃろ?」
『まー。そうなんだけど・・・やっぱ欲しいものあげたいじゃん?』
「そういうもんかの?」
『そういうもの!だから欲しいもの教えて!』
「・・・凜。」
『そういう冗談はエープリルフールにお願いしまーす。んで、何が欲しいの?』
こいつ今流したじゃと!?
俺今欲しいもの言ったぜよ!?
これ以外いらんぜよ!!
このバカここまで来ると鈍感を通り越してバカじゃ・・・ここまでのバカだったとは完全に計算ミスじゃ・・・
『ねえ!!何が欲しいの!?』
「・・・言ったのにスルーしたのが悪い。まーくん怒ったナリ」
『ええぇ!!!そんな勝手にキレられても・・・』
「・・・プリッ」
『黙秘か!お前は黙秘するのか!?』
「・・・プピーナ」
『ねえー雅治。ごめんってば。あたし雅治に無視されるのが一番嫌だ。なんでもするから許して?』
ーーーちゅ
『////ちょ!なんでもって言ったかも知れないけどこんなん聞いてないっ!!!////』
「凜は俺が嫌いかの・・・?」
『そっそうじゃないけど・・・////』
「俺は凜が好きなんじゃ。俺じゃ駄目かの・・・?」
『好きか嫌いかで言ったら好きだけど、駄目かって聞かれたら良く分かんないなーそういう目で見たことなかったし』
「・・・分かった。おまんこれから覚悟しんしゃい」
『ええぇ!!!どうしてこうなるの!?・・というか誕生日プレゼントは!?いらないの!?』
「さっき貰ったぜよ。ありがとさん」
何処まで鈍いんじゃ。全く
でもまあ、これも惚れた弱みってやつかの
これから覚悟しんしゃい
絶対手に入れてみせるぜよ
→あとがき