『賢者の石』
□第5話 初授業
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変身術は他の教科と一味違っていた。
「(マクゴナガル先生怖いなぁ……)」
皆がいつになく緊張した面持ちだ。
最初のクラスにみんなが着席するなりお説教の始まった。
隣のハーマイオニーは真剣な様子で話を聞いている。
レグルスは真面目だなと思いながらマクゴナガル先生の話を少しワクワクしながら聞いていた。
「変身術は、ホグワーツで学ぶ魔法の中で最も複雑で危険なものの1つです。――――」
お説教に一区切りがつくと机を豚に変え戻して見せた。
これは……レギュラスの変身術よりすごい。
みんなが感激し、早く試してみたくてウズウズしている中、ハーマイオニーだけが教科書を目を皿のようにして読んでいる。
ハーマイオニーの真似でもしておこう。
理論から入り、いざ実技に入るとウキウキした雰囲気は消え、うなり声や爆発音が聞こえるようになった。
マッチを針に変えるという変身術の初歩的な練習である。
「んー」
イメージ、イメージと小さく唸りながらレグルスは杖をふってイメージ練習をしていた。
「レグルス?」
「ん?ちょっと待って……よし!」
マッチに向かって杖を軽く振ると銀色の針へと変わった。
「やったわね!レグルス!」
「おお!やったな!って、そういうハーマイオニーも出来てるな」
「ええ、あなたの少し前に」
「流石だなぁ。俺のより完成度高くないか?」
「あなたの方がきれいに出来てるわよ」
そんな風に互いの針に評価をしているとマクゴナガル先生がめったに見せないほほ笑みでそこに立っていた。
「すごい褒められたな」
「ええ、そうね」
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