Morning Glory(サンジ)

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いつの間にか皆がダイニングに集まっていた。口には出さないが皆医務室のドアを気にしているのが分かる。
あのルフィが腹が減ったと騒がないんだから、よっぽどリリスちゃんが心配なんだろう。


俺はリリスちゃんの血で汚れたスーツを着替えると、野郎共に茶を淹れてリリスちゃんの無事をひたすら祈った。


日が傾いた頃ようやくチョッパーが出てきた。集まる視線にオドオドしながらも、チョッパーは笑顔になった。




「弾は貫通してた。出血が多かったが、止血もできたし大丈夫だ。」


「…そうか…良かった…!リリスちゃんは?」


「まだ麻酔と痛み止めが効いて眠ってる。ナミが付いてるぞ。」




おれとチョッパーの会話を聞いたルフィが立ち上がった。




「よっし!リリスは大丈夫なんだな?
腹減った〜!船長命令だ!サンジ、飯!」


「…了解、キャプテン。」




…チッ、船長命令じゃ仕方ねえ。
すぐにでも医務室に行きたい衝動を抑えて、俺は渋々キッチンに立った。
チョッパーがトコトコ近付いて来た。




「リリスが目を覚ましたら、栄養のあるスープ作ってやってくれないか?
出血が多くて衰弱が激しいんだ。感染症も心配だし。」


「ああ、分かった。世界一のスープ作ってやるぜ。」




俺が笑って頷くとチョッパーもホッとしたようにニヘラっと笑った。




「サンジ、心配しなくてもリリスが気が付いたら呼ぶからな。ナミとロビンがそうしろって。」


「え?」


「サンジ〜!早くめーしーー!」




小さく呟いたチョッパーの声はルフィの声にかき消されて良く聞こえなかったが、医務室に戻るチョッパーがニコニコしていたので俺は奴に手を振ってまた作業に戻った。



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