それは甘い20題

□07.はちみつ
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その日の夕方、リリスはダイニングの隅で洗濯物を畳んでいた。
キッチンではサンジが立てる包丁の小気味良い音が響き、温かな湯気と共に良い匂いも立ち込めていた。


不意にキッチンの扉が開いて飛び込んで来たのはルフィだった。
キョロキョロと中を覗くと、リリスの所に近付いて行く。




「どうしたルフィ?飯ならまだだぜ。」


「ルフィさん?」




声をかけるサンジには答えずに、真面目な顔をしたルフィはつかつかとリリスの前までやって来るとグイッと彼女に顔を寄せた。びっくりするリリスにはお構い無しにすんすんと鼻を鳴らして匂いを嗅いだ、次の瞬間。


ぺろっ




「…へっ?」


「ーっ!!!」


「あり?甘くねえなお前。」




舌を出したまま不満そうに呟くルフィの前で、何が起きたのか分からず固まるリリスと青ざめるサンジ。


ルフィはリリスの頬をペロリと舐めたのだった。




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