それは甘い20題

□08.寸止め
1ページ/8ページ





「リリス、好きだよ。」


「サンジ…。」




朝食後、ふと二人きりになれたキッチンで、おれはリリスを抱き寄せながら愛を囁いた。
赤い顔して照れているリリスが可愛い。そのままキスをしようと彼女の頬に手をかけた瞬間。




「サンジ〜!腹減った!」




ドアを蹴破らんばかりに勢いよくルフィが入ってきた。




「うるせークソゴム!これでも持ってけ!」


「うひゃ〜うんまそ〜!サンジサンキュー!」


「…ったく…。さ、リリス続き…ってアレ!?」




おれがアホ船長に対応している間にリリスはいなくなった。キョロキョロ探せば、彼女はキッチンから出て行くところだった。




「リリス!?」


「ごめんなさい、洗濯物干さなくちゃ。また後でね。」


「あ、ああ…後で…。」




重そうな洗濯カゴを抱えてにっこりするリリスに、おれはひらひらと手を振る事しかできなかった。



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ