それは甘い20題
□08.寸止め
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「リリス、好きだよ。」
「サンジ…。」
朝食後、ふと二人きりになれたキッチンで、おれはリリスを抱き寄せながら愛を囁いた。
赤い顔して照れているリリスが可愛い。そのままキスをしようと彼女の頬に手をかけた瞬間。
「サンジ〜!腹減った!」
ドアを蹴破らんばかりに勢いよくルフィが入ってきた。
「うるせークソゴム!これでも持ってけ!」
「うひゃ〜うんまそ〜!サンジサンキュー!」
「…ったく…。さ、リリス続き…ってアレ!?」
おれがアホ船長に対応している間にリリスはいなくなった。キョロキョロ探せば、彼女はキッチンから出て行くところだった。
「リリス!?」
「ごめんなさい、洗濯物干さなくちゃ。また後でね。」
「あ、ああ…後で…。」
重そうな洗濯カゴを抱えてにっこりするリリスに、おれはひらひらと手を振る事しかできなかった。
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