それは甘い20題

□07.はちみつ
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平穏な航海の昼下がり。サニー号の甲板ではルフィ、ウソップ、チョッパーの三名が鬼ごっこに興じていた。
現在の鬼はウソップ。チョッパーに狙いを定め、まっすぐに追いかけて行く。




「待てーっ!チョッパー!!」


「うわああああーっ!ガ、ガードポイントッ!!」


「えっ?」




追い詰められたチョッパーはパニックになり、ぴょんとジャンプして巨大な毛玉と化した。
その毛玉が落っこちる先に居たのは。




「リリス危ねえっ!」


「きゃああああっ!」




デッキブラシ片手に歩いてきたリリスだった。




「お、おいリリスしっかりしろ!大丈夫か?」


「あ、あ〜びっくりした。
大丈夫よチョッパー。チョッパーがふわふわだったから何処もケガしてないみたい。
でも前は見て走ってね。」


「ああ、ゴメンなリリス。」




シュンとするチョッパーにリリスは笑って見せた。
手を引かれ起き上がるとバタンとキッチンの扉が開いて血相を変えたサンジが飛び出てきた。




「リリスが倒れたって!?」


「サンジ。違うの、ちょっとチョッパーとぶつかっちゃって。」


「大丈夫かいマイハニー!くぉらクソトナカイ!リリスに何かあったらてめぇ鍋にして食っちまうからな!」


「ご、ごべんだざい〜!!」




リリスを抱き寄せながらチョッパーに凄むサンジ。
いつものやり取りに遠目で見ていたクルーたちは微笑んでいた。


ただ一人、ルフィを除いて。




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