Morning Glory(サンジ)

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結局俺が医務室に行けたのは明日の仕込みまで全て終わった深夜になってからだった。
そっとドアを開けると点滴の様子を見ていたチョッパーと目が合った。




「具合はどうだ?」


「落ち着いてはいるんだけど、やっぱり太い血管をやられたせいで出血が多いから血圧が低いんだ。
なかなか目を覚まさねえ。」




ほんの少し心配の色を滲ませてチョッパーがリリスちゃんを見た。
固く目を閉じた顔は血の気が引いて青白い。陶器で出来たできのいい人形の様で俺は背中を冷たいものが走った。




「で、でも大丈夫なんだろ?」


「…目を覚ませばな。」


「目を覚ませば…って…。」




気が付いたら俺はリリスちゃんのベッドの横に跪いて彼女の手を握っていた。そのヒヤリとした感触に泣きそうになる。




「悪い冗談は無しだぜリリスちゃん。俺まだ君に伝えたい事があるんだからさ。」




彼女の手を握りながら必死で話しかけた。すると、閉じられていた瞼がひくりと微かに動いた気がした。




「反応した!?俺やナミが声かけてもダメだったのに…サンジすげー!もっと話してやってくれよ!
リリスを呼び戻してくれ!」


「お、おう!任しとけチョッパー!
よし、リリスちゃん聞こえるか?俺だよ、サンジだ…。」




チョッパーの応援に後押しされて、俺は一晩中リリスちゃんに声をかけ続けた。



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