Morning Glory(サンジ)
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「だからよ、おかしいだろ?俺が何したってんだ?」
「だーかーらー、俺に聞かれたって知らねぇっつーの!
本人に聞けよ本人に!」
「本人に聞けたらお前に聞いてねぇよ。
つか一回聞いたけど俺は悪くないって言われた。訳わかんねぇ。」
深夜、ほんの気まぐれで俺はウソップ工場にいた。
朝の仕込みが終わっても訪れない眠気に甲板で煙を吐き出していたらふと思いついたという訳だ。
「珍しくコーヒーなんか持ってきたと思ったらそんな話かよ。」
「いいじゃねぇか聞けよ。
案山子に話するよりゃマシだ。」
「サンジてめぇ!俺は案山子の代わりか!?」
ギャーギャー怒りながらトンカチを振るうウソップにはお構いなしに俺はここ数週間の事を話していた。
ナミさんやロビンちゃんと一緒に買い物に行った日に感じた違和感は日を追うごとに大きくなっていた。
次第に仕事に復帰していったリリスちゃんだったが、以前のように俺に笑ってくれなくなった。
仕事はきっちりこなすし俺の手伝いも前と同じにしてくれる。
しかし、俺が話しかけても素っ気ない返事を返すだけですぐに何処かに行ってしまう。
そのくせ他のクルーには笑顔を見せる。何ひとつ思い当たる事が無かっただけに、俺は日々どうしようもないイラつきを溜め込んでいた。
「いっそハッキリ嫌われた方がマシだぜ。」
「めんどくせぇなあお前ら。前からリリスは俺たちにそんな感じだったじゃねえかよ。
遠慮してるっつーか、心許してねぇっつーか…。俺だって言うほどリリスと話した事ねぇぞ?
むしろサンジ、俺にはお前が一番仲良かったように見えたけどな。」
はあっとでかいため息をついた俺に呆れたようにウソップが言った。
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