初恋
□05.初デート?(仮)
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「……………フェイ
わらほ負へはへひょ……」
ふてくされるようにフェイタンを見つめる目。
「ユウ………
しゃべるか、食べるかどちかにするね…」
フェイタンも呆れ気味に注意した。
ユウの口には、それはそれは美味しいピザが詰め込まれていた。
「フェイ!!わざと負けたでしょ!
だって、リーダーは絶対フェイタン倒せたよ!!」
先程の勝負は、ユウに軍配が上がったようだが、納得がいかない様子。
「……ユウがやた方が確実だたから、そうしたまでね」
言い訳を探しながら、フェイタンはしぶしぶ答えた。
「フェイタンがわざと私に勝ちを譲ったようにしか思えないんだけどなぁ」
負けず嫌いなユウは、勝負事はハッキリとさせたい。
ユウと初めての食事で奢られるなんて、まぴらごめんね
それがフェイタンの本音だった。
仕事の結果に支障が出ない範囲で、ユウに勝ちを譲った。
……が、それに気づかない程ユウは馬鹿ではない。
なので、先程から悔しさを滲ませていた。
フェイタンとしては、そんな色気の無い話ばかりで情けないやら、悲しいやら。
“2人”を楽しみにしていたのは自分だけだたか…。
「こちら、アラビアータでございます」
愛想のいい店員が新しい食事を運んできた。
「あ!
フェイタンこれ絶品なの!!」
急にニコニコとして、2人分の皿に取り分ける。
色気より食い気ね…
と思ったが、とりあえずユウの機嫌が良くなったので、良しとすることに決めた。