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□十五夜
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ガシャガシャという音がキッチンに響き渡る。

「でもコレ、団子と名前全然違うんだけど。」
ボールの中の卵をかき混ぜながら疑惑の目でマチが言う。

「コレもしかして、ジャポンでは団子っていうのかも」
自信なさげにユウが答えた。

そこへ、ユウ探しに来たフェイタンがキッチンに現れた。
「何やてるか?」

恋人であるユウの姿が見えずに、何やら騒がしいキッチンに辿り着いたようだった。

「あ、フェイ!おはよー」
ユウが満面の笑みを向けた。

「いま月を見る準備してるんだよ」
マチは投げやり気味に言った。
「ハ?何で月見るのに準備がいるね。
月なんて毎日かて(勝手)に出てるね」

「アタシだって知らないよ」
答えるのも面倒になってきた。

「いまから、コレを焼くんだよー」
とユウが説明する。

「…………コレ月見に必要か?」


疑問と不安いっぱいに準備は進んだ。


日も落ちた頃、アジトの屋上に様々なアルコール類が並べられた。
ぞろぞろと団員達が集まり、月見は始まった。
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