short
□好きな人の好きな人
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「ワタシ今日はもう疲れたから、休むね。
あとは2人で飲んでたらいいね」
フェイタンの精一杯の気づかい。
正直、2人を見ているのが辛かった。
そうして後に残った2人。
「……私、フェイタンに嫌われてるのかなぁ?」
「……いや、そういう話はしたことねぇけど。
嫌ってるわけじゃねぇと思うぜ?」
フェイタンとは恋愛の話なんてしないが、長年の付き合いで理解しているフィンクスだった。
そして少し時間が過ぎて、フィンクスは真面目な顔をしてユウの方を向いた。
「なぁ、お前そろそろハッキリしてもいいと思うぜ?
機を狙いすぎると、逆に機を逃すぜ」
この言葉にドキリとしたユウは飲んでいた缶ビールを床に置いて、決心したようだった。
「そうだね
私、行ってくる!!」
バタバタと広場を後にするユウ。
後に残されたのはフィンクス一人。
「あーあ、俺もお人好しだな」
誰に届くわけでもない愚痴を零した。