short
□可愛い君
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あ〜あ、またやっちゃった…
ユウはアジトの自分の部屋に戻ると、頭をうなだれた。
本当はただ話したくて、触れたいだけなんだけどなぁ………
ユウもフェイタンと同じ気持ちだった。一緒にいると何だか落ち着いて、自分とはたくさん話してくれるフェイタンが好きになった。
けれどユウにとっては身長は大問題。
今まで好きになった人がいても、身長のせいで振られた過去もあった。
綺麗だと言われたことはあっても、可愛いなんて言われたことが無かった。
そのせいで、自分の気持ちを悟られたくないばかりにフェイタンにあんな態度をとってしまう。
可愛いと言ってしまうのは、自分のコンプレックスの裏返しだって分かってる。
今さら素直になれない自分が憎たらしくなってくる。