水色ガールフレンド
□02.恋が知れ渡った
2ページ/5ページ
アジトの広場にいくと、もう既に何人かのメンバーがいる。
フェイタンの姿がないか辺りを見渡したけれど、ここにはいない。
思わず胸をなで下ろした。
「団長、おはようございます」
コーヒーを飲みながら、優雅に読書をしている団長に挨拶をする。
「ああ、おはよう」
団長に挨拶をして、飲み物を取りに行こうとすると。
「シオリ」
なぜか呼び止められた。
「シオリが旅団に馴染んだってことだし、俺個人としては2人を応援している。
ただし公私混合はするなよ。
仕事はきっちり頼むぞ」
そう言う団長の表情は笑顔だった。
「あ……ハイ」
そう答えるしかなかった。
これはもしかしなくても、フェイタン…だよね。
団長にも話してたんだ。
やっぱ社内恋愛みたいなものだし、上司に報告するものなのかな。
フェイタンって意外と律儀。
……って自分がだんだんこの状況を受け入れてしまっている。
そうじゃなくて!
昨日は勢いで返事をしてしまったけど、こんな気持ちじゃ駄目だよ。
ちゃんとフェイタンに断ろう。