初恋
□08.期待してしまう
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「フェイタン!!!」
アジトに着いた途端にユウが大声を上げた。
その日はフェイタンは一人の仕事だった。
単独でいたターゲットを始末した。
そう安心したとき、潜んでいたターゲットの仲間に攻撃をされ、傷口からは毒が染み込んでいた。
その後、仲間も難なく倒したが、アジトに着くまでにかなり毒が回ってしまっていた。
…くっ…油断したね
アジトに着いた途端、安堵からかフェイタンの足がフラついた。
ガッ!!!
ユウが慌てて駆け寄り、フェイタンの体を支える。
「フェイタンしっかりして!!」
「ユウ…大丈夫…ね」
…こんな弱た自分、ユウに見せたくなかたね
「何言ってんの!!いいから、じっとしてて」
そう言って、ユウはフェイタンを横たわらせた。
「デメちゃん!!フェイタンの体の毒を吸い出せ!!」
「いま止血するから、傷口をこっちに向けな」
シズクとマチがフェイタンの身体に応急処置を施していく。
「お湯とタオルを持ってきて!!」
パクノダは、役立たずな男性陣に指示を出していた。
それから、数時間してフェイタンの容態は落ち着いた。
「だいぶ落ち着いたが、毒で身体が疲れきっているようだな」
クロロ達も一息ついた。
とにかく、体力回復が大切だろうとフェイタンを部屋に連れて行って休ませた。