初恋
□05.初デート?(仮)
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空の色が変わりかけ、朝を迎える頃。
ユウとフェイタンは一緒の仕事の為、合流地点にいた。
「あ、フェイー!!こっちこっち」
とても仕事中とは思えないくらい、脳天気に手をブンブン振っているユウ
フェイタンは若干呆れて
「ユウも少し緊張感もつね」
ユウはあまり気にせずニヤニヤしている
「フェイ♪
昨日の約束忘れないでよ!!」
「わかてるね」
……絶対に忘れるわけないね
昨日2人はメールで、敵のリーダーを倒した方が食事を奢ってもらえる約束をした。
まるで初デートの約束をしたかのようで、フェイタンは気恥ずかしくてユウをあまり見れない。
そんなフェイタンを知ってか知らずか、ユウの方は
「あー今から楽しみ!!
パスタもいいし、ピザも美味しいんだよね」
食事のメニューで頭がいっぱい。
……ワタシ、ユウには全然男として見てもらえてない気がするね…
ユウとの食事は楽しみだが、複雑な心境になる。
「あ、動きがあったみたい」
シッと指を口元にあててユウが体勢を変える。
ふざけていた空気から一転、2人は仕事の顔になる。
「リーダーが戻てきたね」
2人は顔を見合わせる。
「一気に片を付けよっか」
笑ってはいるが、獲物を見つけたような鋭い目。
一流の念能力者としての、ユウの強さにもフェイタンは惚れ込んでいた。
「ワタシが正面からいくね
ユウは裏から回てくるね」
「了解!!」
と声がフェイタンに届いたときには、ユウの姿はもう無かった。